メンタルヘルス・マネジメント検定は転職に有利?Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種の違いと求人での評価

「メンタルヘルス・マネジメント検定を取れば、人事や管理職の転職で有利になるのかな」
「Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種のどれを受ければいいのか分からないし、取っても評価されなかったらどうしよう」

そう迷っていませんか?

結論を先に書くと、メンタルヘルス・マネジメント検定は、人事・労務・総務の経験がある人や、部下を持つ管理職の人には、応募書類で評価される材料になる資格です。求人では「歓迎」「尚可」の欄に書かれ、取得費用の補助や資格手当の対象にする会社もあります。

一方で、資格だけで採用が決まる検定ではありません。確認できた求人の中に、この検定を必須条件にしているものはありませんでした。従業員の相談を受けるカウンセラーの仕事は、公認心理師や産業カウンセラーなど別の資格を求める求人が中心です。

この記事では、主催団体の公式サイトでⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種の違いを確かめ、実際の求人でこの検定がどう書かれているかを解説します。

結論:メンタルヘルス・マネジメント検定は転職に有利?

結論は「人事・労務・管理職の経験と組み合わせると有利、資格単体では弱い」です。あなたがどこに当てはまるか、まず確認してください。

あなたの状況 転職での有利さ 次の一手
人事・労務・総務の経験あり
+
Ⅰ種またはⅡ種あり
◎ 歓迎資格として書類で評価されやすい 歓迎欄に検定名を書く人事・労務の求人から探す
人事・労務・総務の経験あり
+
資格なし
○ 取れば経験の裏づけになる 組織の対策を担う立場ならⅠ種、管理職ならⅡ種を目指す
部下を持つ管理職・リーダー
+
Ⅱ種あり(または取得予定)
○ 部下の不調に対応できる人材だと説明しやすい 面談や復職支援の経験とセットで職務経歴書に書く
未経験
+
Ⅲ種・Ⅱ種あり
(または取得予定)
△ 関心の証明にはなるが決め手ではない 未経験歓迎の人事・総務・人材育成の求人に、学んだ内容を添えて応募する

この検定は、学歴・年齢・経験を問わず誰でも受験できます。持っているだけでは他の応募者と差がつきにくく、どんな仕事の経験とつなげて見せるかで評価が決まります。

メンタルヘルス・マネジメント検定とは?1分でわかる基本情報

正式名称は「メンタルヘルス・マネジメント®検定試験」です。大阪商工会議所が主催し、各地の商工会議所が施行、日本商工会議所が後援する検定試験で、国家資格ではありません。働く人の心の不調を未然に防ぎ、活力ある職場をつくるために、職場での役割に応じたメンタルヘルスケアの知識と対処方法を身につけることを目的にしています。

Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種はどう違う?

3つのコースは、職場での立場(対象者)で分かれています。上位・下位の関係ではなく、どれからでも受験できます。

項目 Ⅰ種(マスターコース) Ⅱ種(ラインケアコース) Ⅲ種(セルフケアコース)
対象者 人事労務管理スタッフ、経営幹部 管理監督者(管理職) 一般社員
目的 社内のメンタルヘルス対策の推進 部門内で、上司として部下のメンタルヘルス対策を推進 従業員自身のメンタルヘルス対策の推進
できるようになること 自社の人事戦略を踏まえ、メンタルヘルスケア計画、産業保健スタッフなど専門機関との連携、従業員への教育・研修を企画・立案・実施する 部下が不調にならないよう普段から配慮し、不調が見えたら安全配慮義務に沿って対応する 自分のストレスの状態に気づき、自分でケアし、必要なら助けを求める
試験時間 選択問題2時間+論述問題1時間 選択問題2時間 選択問題2時間
配点 選択問題100点+論述問題50点 100点 100点
合格基準 合計105点以上(ただし論述問題は25点以上) 70点以上 70点以上
受験料(税込) 11,550円 7,480円 5,280円

出典:メンタルヘルス・マネジメント検定試験 公式サイト 試験のご紹介、同 公開試験の受験要項 (2026年10月3日確認) ※受験料のほかに、申込システム利用手数料495円(税込)が必要です。

ラインケアは、管理職などの「ライン」が部下に対して行うケア、セルフケアは自分自身で行うケアのことです。安全配慮義務は、会社が従業員の安全と健康に配慮する義務のことです。

試験日程と受験の条件

項目 内容
主催 大阪商工会議所(施行は各地の商工会議所、後援は日本商工会議所)
受験資格 なし。学歴・年齢・性別・国籍の制限がなく、希望のコースを受けられる。Ⅰ種とⅡ種、Ⅱ種とⅢ種は同じ日に受けることもできる
試験の方式 公開試験は年2回、全国15都市の指定会場で一斉に行う筆記試験(鉛筆で答える形式)。IBT・CBTの案内は公式の受験要項にない
2026年度 第41回 2026年11月1日(日)。Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種。一般受付は9月4日〜9月17日で終了
2026年度 第42回 2027年3月21日(日)。Ⅱ種・Ⅲ種のみ。一般受付は2027年1月22日〜2月4日
有効期限・更新 合格の有効期限や更新制度はない

出典:公式サイト 公開試験の受験要項、よくあるご質問、公式テキストについて (2026年10月3日確認) ※Ⅰ種は、2026年度の3月の回では実施されません。次年度の日程やテキストは、公式サイトで3月下旬から4月以降に案内されます。

会社が団体特別試験を実施している場合は、勤務先で受けることもできます。団体特別試験は、企業・団体・学校が日時と場所を決めて行う試験で、Ⅱ種とⅢ種が対象です(原則として1コース10人以上で申し込み)。

合格率はⅠ種が約2割、Ⅱ種は回で大きく動く

回(実施日) Ⅰ種 Ⅱ種 Ⅲ種
第37回(2024年11月3日) 20.9%(実受験者1,731人) 60.5%(11,802人) 74.3%(5,060人)
第38回(2025年3月16日) ― 54.8%(12,745人) 77.8%(5,341人)
第39回(2025年11月2日) 19.4%(1,710人) 47.8%(12,887人) 65.1%(5,139人)
第40回(2026年3月15日) ― 78.0%(13,865人) 69.7%(5,496人)

出典:公式サイト 結果・受験者データ(2026年10月3日確認) ※合格率は、公式の表にある合格者数を実受験者数で割った数値です。Ⅰ種は11月の回のみ掲載されています。

Ⅱ種の合格率は、直近の4回で47.8%から78.0%まで動いています。合格基準が毎回「70点以上」と決まっているため、回ごとの得点の分布で合格率が変わる試験です。Ⅰ種は論述問題があり、5人に1人程度しか合格しません。

転職でメンタルヘルス・マネジメント検定が評価される理由

人事・労務の求人で、歓迎資格や手当の対象になっている

求人ボックスで、検定名を含む3つの検索語(「メンタルヘルスマネジメント検定の仕事」「人事 …」「総務 …」)の上位から求人92件(重複を除く)を取り出し、各求人ページの本文を確認しました(2026年10月3日確認)。検定名が本文に書かれていた求人は40件でした。

書かれ方は、次の3つに分かれました。

  • 歓迎・尚可の欄に資格として並ぶ
    人事・労務の求人では、社会保険労務士や衛生管理者と並べて書かれる例が多くありました
  • 資格取得支援や手当の対象として書かれる
    入社後に会社の支援を受けて取る資格として、福利厚生の欄に載る例です
  • 必須条件に書かれる
    この検定を必須条件にしていた求人は、確認できた範囲ではありませんでした

人事・労務系の求人では、次のように書かれていました。

求人(職種・勤務地) 給与の記載 検定名の書かれ方 必須条件
ユーシン 事業管理部門 人事部人事課(東京・新橋) 想定年収450万〜650万円 歓迎の資格に、社会保険労務士・衛生管理者・ファイナンシャルプランナーと並ぶ 人事関連業務3年以上、英語の読解・作成力、大卒以上
アガサ 人事労務マネージャー候補(東京・茅場町、在宅勤務あり) 想定年収700万〜1,200万円 歓迎要件に「社会保険労務士、衛生管理者、メンタルヘルスマネジメント検定など労務関連資格の保有」 人事労務5年以上、ビジネスレベルの英語、3名以上のマネジメント経験など
新日本科学 労務担当課長 年収650万〜750万円 歓迎に「社会保険労務士/衛生管理者/メンタルヘルス・マネジメント検定をお持ちの方」 労務の何らかの経験、5人以上のマネジメント経験を5年以上
ニッパツ・メック 人事(横浜・新横浜) 年収420万〜480万円 福利厚生に「ライセンス手当(メンタルヘルスマネジメント検定2種5,000円、簿記2級3,000円など)」 労務管理経験、Excel中級相当、普通自動車免許
MGホールディングス 人材開発・キャリアサポート(名古屋・伏見) 月給23万〜32万円(固定残業代3万円を含む) 歓迎資格に、キャリアコンサルタント・産業カウンセラー・社会保険労務士・公認心理師と並ぶ 未経験歓迎

出典:各求人ページ(求人ボックス、2026年10月3日確認)。掲載は終了することがあります。 ※ニッパツ・メックの手当は、月額か一時金かが求人に書かれていません。

必須条件の欄に並んでいるのは、人事・労務の実務年数やマネジメント経験です。検定は、その経験がある人の中で差をつける「歓迎資格」の位置づけだと分かります。

取得費用を会社が補助する求人もある

検定名は、人事以外の求人にも「資格取得支援の対象」として載っています。

これらは入社後に会社の支援で取る資格として書かれた例です。転職の前に、必ず取っておかなければならない条件ではありません。

検定で学ぶ内容が、人事・管理職の仕事と重なる

Ⅰ種の出題範囲には、メンタルヘルスケアの方針と計画、相談体制の確立、教育研修、職場環境等の改善があります。Ⅱ種には、職場環境の評価と改善、一人ひとりへの配慮、相談への対応(話の聴き方を含む)、休職から戻る人への支援があります。MGホールディングスの募集は、社員からの相談対応、離職防止の取り組み、研修・勉強会の企画運営、職場環境改善の提案を仕事内容に挙げており、検定で学ぶ内容と実際の業務が重なっています。

メンタルヘルス・マネジメント検定が転職で有利にならないケース

(1)従業員の相談を受けるカウンセラーの仕事を目指す場合

相談業務の求人は、別の資格を求めています。たとえば、神戸の企業内カウンセラーの求人(年収300万〜400万円)は、公認心理師・臨床心理士・産業カウンセラーのいずれかの資格と、相談業務の実績1年以上を求めています。

メンタルヘルス・マネジメント検定は、職場でのケアに必要な知識と対処方法を学ぶ検定で、カウンセリングの技術を認定するものではありません。相談を受ける仕事に就きたい場合は、公認心理師や産業カウンセラーなど、その仕事の求人が指定している資格を調べてから選びましょう。

名前が似ている「EAPメンタルヘルスカウンセラー」は、NPO法人EAPメンタルヘルスカウンセリング協会が認定する別の資格です。受験には、大学で心理学を専攻した(大学院在学・修了を含む)か、協会指定校のカリキュラムを修了している必要があり、二次試験はロールプレイと口頭試問の面接です。受験資格がなく、筆記試験だけのメンタルヘルス・マネジメント検定とは別の資格です。

(2)資格だけで経験がない場合

未経験歓迎の人事ポジションでも、検定は歓迎資格の1つとして並ぶだけです。MGホールディングスの募集も、「経験や資格以上に、『人を支えたい』『組織を良くしたい』という想いを重視しています」と書いています。

(3)人事・総務と関係のない職種に転職する場合

学習塾の教室長や介護求人サイトの運営会社の求人などでは、検定名は「入社後に会社の支援で取る資格」として福利厚生の欄に並んでいました。この場合、転職の前に自費で取っても、応募の決め手にはなりにくいでしょう。

とはいえ、「取っても意味がない」という話ではありません。人事・労務・管理職の経験とセットで見せれば、応募書類で評価される資格です。次の章で、立場別の活かし方を見ていきます。

【タイプ別】あなたの場合、メンタルヘルス・マネジメント検定は武器になる?

人事・労務・総務の経験者は、Ⅰ種で「対策を企画できる人」だと示せる

もっとも評価されやすいのがこのタイプです。人事・労務の求人は、実務年数と並べて、社会保険労務士・衛生管理者・メンタルヘルス・マネジメント検定を歓迎しています。

Ⅰ種は、人事労務管理スタッフと経営幹部が対象で、対策の計画づくりや研修の企画まで問われます。職務経歴書では、検定名に加えて、次のような経験を書くと伝わりやすくなります。

  • 休職した社員の復職面談に同席し、産業医や上司と調整した
  • ストレスチェックの結果をもとに、部署ごとの職場環境改善を提案した

Ⅰ種は合格率が約2割で、論述問題もあるため、取得していれば「対策の中身を考えられる人」の根拠として使えます。人事の経験者でも、まず受験しやすいⅡ種から取り、そのうえでⅠ種に進む方法もあります。

資格を評価してくれる会社かどうかは、求人票だけでは見分けにくいものです。管理部門に強い転職エージェントなら、人事・労務の担当範囲や、資格を評価する社風かどうかまで確かめてから応募できます。

管理職・リーダーは、Ⅱ種で部下の不調への対応力を説明できる

部下を持つ人は、Ⅱ種が合います。確認した管理職寄りの求人では、検定より先に、マネジメント経験の人数や年数が条件に書かれています。新日本科学の労務担当課長の求人も、必須条件は「5人以上のマネジメント経験を5年以上」で、検定は歓迎です。

そのため、面接では「部下が不調の兆しを見せたとき、何を見て、誰と連携したか」を具体的に話せることが大切です。Ⅱ種で学ぶ、部下への日ごろの配慮、話の聴き方、社内外の窓口との連携、復職者への支援が、その説明の土台になります。

未経験・一般社員は、Ⅲ種・Ⅱ種で関心を示せるが、決め手にはならない

人事や総務の実務経験がない場合、検定だけで経験者と同じ評価は得られません。ただし、未経験歓迎の人材開発の求人で、検定が歓迎資格に並ぶ例はあります。

応募書類には、検定名だけでなく、学んだ内容を前の職場のどんな場面で使ったかを書きましょう。たとえば「同僚の様子の変化に気づいて上司につないだ」といった経験があれば、検定の学習内容と結びつけて伝えられます。

メンタルヘルス・マネジメント検定を活かせる仕事と年収の目安

仕事 主な内容 資格の効き方 給与の例(求人記載)
人事・労務(担当〜マネージャー候補) 労務管理、人事制度の運用、メンタルヘルス対策 ○ 歓迎資格・手当の対象(Ⅰ種・Ⅱ種) 年収420万〜480万円(ニッパツ・メック)、450万〜650万円(ユーシン)、700万〜1,200万円(アガサ)
労務の管理職(課長) 労務チームのマネジメント ○ 歓迎資格。必須はマネジメント経験 年収650万〜750万円(新日本科学)
人材開発・研修・社内の相談窓口 研修の企画、社員からの相談対応、離職防止 ○ 歓迎資格。ジャパネットの必須は研修の企画・運営の実務経験 月給23万〜32万円(MGホールディングス、固定残業代3万円を含む)、月給24万7,300円〜33万6,100円(ジャパネットホールディングス)
健康経営・従業員サポート 従業員の健康施策の推進、ケア △ 歓迎資格。必須は保健師資格と経験 年収500万〜600万円(健康経営推進&従業員サポート・ケア担当)
カウンセラー(企業内の相談業務) 電話・対面の相談、復職支援 △ 別の資格が必須 年収300万〜400万円(神戸の求人)

出典:求人ボックスの各求人ページ、リクルートダイレクトスカウトの求人ページ(2026年10月3日確認)。給与は職務・勤務地・経験・残業代の扱いで変わり、検定の保有者の平均ではありません。

あわせて取得すると強い資格

社会保険労務士

労働・社会保険の手続や就業規則など、労務の法律を扱う国家資格です。ユーシン・アガサ・新日本科学の求人は、社会保険労務士とメンタルヘルス・マネジメント検定を同じ歓迎欄に並べています。ベルパークの人事労務の求人は、社会保険労務士の保有者に資格手当を支給すると書いています。法律の知識と心の不調への対応の知識がそろうと、労務の担当者として任される範囲が広がります。

衛生管理者

職場の安全衛生を担う国家資格です。ユーシン・アガサ・新日本科学の歓迎欄で、検定と並べて書かれています。従業員の健康管理を担う資格として、検定とセットで見られています。

産業カウンセラー・公認心理師

従業員の相談を受ける仕事を目指すなら、こちらが軸になります。MGホールディングスの歓迎資格に並び、神戸の企業内カウンセラーの求人では必須です。検定は職場の仕組みと対応の知識、カウンセラー資格は相談の技術と、役割が違います。

メンタルヘルス・マネジメント検定に合格するには

まず受ける種を、自分の立場で決める

公式サイトのよくある質問では、種別を次のように選ぶと案内しています。

  • 自分自身のメンタルヘルス対策が目的なら、Ⅲ種
  • 管理監督者として、部下のメンタルヘルス対策が目的なら、Ⅱ種
  • 人事部門や経営幹部として、組織全体の対策が目的なら、Ⅰ種

Ⅱ種から受験して構いませんし、社会人になる前でも受験できます。人事・総務や管理職への転職が目的なら、人事労務のスタッフはⅠ種、部下を持つ人はⅡ種が基本です。迷う場合は、第40回の実受験者が13,865人と最も多く、求人でも手当の対象に書かれていたⅡ種から始めるのがおすすめです。

公式テキストで範囲を押さえ、過去問題集で形式に慣れる

出題は、公式テキスト(中央経済社刊)の内容と、それを理解したうえでの応用力を問う形です。2026年度の公開試験は第6版に準拠しています。価格は税込で、Ⅰ種4,840円、Ⅱ種3,630円、Ⅲ種2,420円です。

大阪商工会議所は過去問題集を発行していません。過去問題集は出版社から出ているものを使います。公式サイトには、各回の選択問題の模範解答が公開されています。

次の点も押さえておきましょう。

  • 各年度の試験は、その年の4月1日時点で成立している法令に準拠して出題される
  • 公式テキストに載っている統計調査の最新の結果(公表済みのもの)から出題されることがある
  • テキストの正誤表や、出版後の法令改正のお知らせが公式サイトに載る

出典:公式サイト 試験のご紹介、公式テキスト(2026年10月3日確認)

つまずきやすい点と直前期の対策

つまずきやすいのは、次の2点です。

  • Ⅱ種・Ⅲ種は、苦手分野を作ると70点に届かない
    出題範囲は、ストレスの基礎知識から職場環境の改善、相談対応、復職支援まで幅広く、合格率も回で大きく動きます。特定の章だけを得意にするより、全章を同じ水準にそろえましょう
  • Ⅰ種は、論述問題の得点が足りないと不合格になる
    選択問題と論述問題の合計が105点以上でも、論述問題が25点未満なら合格できません。論述は1時間で書くため、書く練習が必要です

直前期は、新しい知識を増やすより、過去問題集で間違えた論点をテキストで確認し直す使い方が効率的です。復習では、正解したかどうかだけでなく、「なぜその対応が正しいのか」を自分の言葉で説明できるかまで確かめましょう。

次に申し込める回は、Ⅱ種・Ⅲ種のみの第42回です。一般受付は2027年1月22日から2月4日までで、申込後の取り消しや次回への振替はできません。学習は申込を待たず、今から始められます。

メンタルヘルス・マネジメント検定を活かして転職を成功させる進め方

検定名が歓迎欄にある求人を探す

求人検索では、検定名だけで探さず、「人事 労務」「労務管理」「人材開発」「健康経営」といった職種名で探し、応募資格の歓迎欄に検定名があるかを確かめましょう。検定名だけで検索すると、学習塾の教室長など、人事と関係のない求人も多く表示されます(検定名が書かれていた40件のうち、学習塾の教室長の募集が13件ありました)。

職務経歴書で資格と経験をつなげる

「メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種 合格」と書くだけでは伝わりません。復職面談への同席、ストレスチェック後の職場改善の提案、部下の不調に気づいて窓口につないだ経験など、知識を使った場面を一緒に書きましょう。取得年月は、合格証に書かれる合格認証日(試験を受けた日)を使います。

転職エージェントを味方につける

ここまでのステップを1人で進めるのは、仕事をしながらだと大変です。人事・労務の求人は、年収の幅が広く(今回確認した範囲でも420万円から1,200万円まで)、条件の違いが求人票だけでは読み取りにくいからです。

転職エージェントを使うメリットは?

求人探しから応募、企業とのやり取りまで、相談できることは主に5つあります。対応範囲はサービスによって異なります。

年収や条件を相談できる

「自分の人事・労務の経験なら、どのくらいの年収の求人があるのか」「資格手当は付くのか」は、応募者から切り出しにくい話です。エージェントは企業との間に入り、あなたの経験と資格を企業が評価しやすい形で伝えてくれます。

希望に合う求人を紹介してもらえる

「労務だけでなく制度設計にも関わりたい」「管理職候補として入りたい」と希望を伝えると、条件に合う求人を選んで紹介してもらえます。一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることもあります。

入社前に職場の実情を確認できる

労務を何人で担当しているのか、メンタルヘルス対策は人事が担うのか産業保健スタッフと分担するのか、残業はどのくらいか。入社してから「思っていた仕事と違った」とならないよう、応募前に確認できます。

書類や面接の対策をしてもらえる

検定を職務経歴書のどこにどう書けば評価されるか、面接で部下の不調への対応をどう話せばいいかを、管理部門の採用を知る担当者がアドバイスしてくれます。

面接の日程調整を任せられる

面接の日程調整や企業とのやり取りを代わりにしてくれるので、今の仕事を続けながらでもスムーズに転職活動ができます。

さらに、これらの相談は無料で使えます。MS Agentは求職者の利用が無料、リクルートエージェントは完全無料と公式サイトに案内されています。

こんな人は、まず相談だけでもしてみてください

  • 検定を取ったのに、今の会社では評価も手当も変わらない
  • 人事・労務の経験を活かして、年収や役職を上げたい
  • 管理職として部下の不調に対応してきた経験を、次の職場で活かしたい
  • 労務や人材開発など、メンタルヘルス対策に関わる仕事に移りたい
  • 転職するかはまだ決めていないが、自分の市場価値を知りたい

1つでも当てはまるなら、エージェントに相談してみましょう。あなたの経験と資格ならどんな条件の求人があるのかを質問し、答えてもらうだけでも価値があります。

どの転職エージェントが自分に合う?

転職エージェント タイプ 特徴 向いている人
MS Agent(公式サイト・新しいタブで開きます) 特化型(管理部門・士業) 経理・財務、人事・総務、法務などの管理部門と士業の求人に特化。公式サイトでは非公開求人が約90%と案内され、応募書類の添削や面接対策に対応 人事・労務・総務の経験者、労務や人事の管理職を目指す人
リクルートエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) 総合型 公開・非公開をあわせて100万件以上の求人。面接の日程調整や年収交渉にも対応 人事以外も含めて幅広く比べたい人、未経験で職種を絞りきれていない人

迷ったら、管理部門特化型と総合型を1社ずつ、2社に登録するのがおすすめです。紹介される求人を比べることで、自分の市場価値がより正確にわかります。未経験から人事・総務を目指す場合は、求人の数が多い総合型から使い始めましょう。

出典:MS-Japan 公式サイト、リクルートエージェント 公式サイト(2026年10月3日確認)

よくある質問

メンタルヘルス・マネジメント検定は意味ない資格ですか?

人事・労務・総務や管理職の経験があれば、求人の歓迎資格や手当・取得支援の対象として評価されます。一方で、検定を必須条件にしている求人は確認できなかったため、経験と組み合わせて見せることで意味が出る資格です。

Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種のどれから受ければいいですか?

公式サイトは、立場で選ぶよう案内しています。人事・経営幹部ならⅠ種、管理職ならⅡ種、一般社員ならⅢ種です。Ⅱ種から受けても問題なく、受験資格もありません。

試験はインターネット(IBT・CBT)で受けられますか?

公式の受験要項に、IBT・CBTの案内はありません。公開試験は、全国15都市の指定会場で、解答用紙に鉛筆で答える筆記試験です。団体特別試験は、企業などが日時と場所を決めて実施します(試験監督の派遣はありません)。

合格後に更新は必要ですか?

合格の有効期限や更新制度はありません。合格証(カード)は再発行されませんが、有料で合格証明書を発行してもらえます(1通1,320円、税込)。名刺には「メンタルヘルス・マネジメント®検定試験●種合格」と書いて構わないと公式サイトで案内されています。

資格手当はいくらくらいですか?

確認できた求人では、人事の求人にⅡ種で5,000円のライセンス手当を書いた例と、取得支援でⅠ種に30,000円と書いた例がありました。月額か一時金かも含め、会社ごとに違うため、応募前に確認しましょう。

EAPメンタルヘルスカウンセラーや産業カウンセラーと同じ資格ですか?

別の資格です。メンタルヘルス・マネジメント検定は、職場でのケアに必要な知識と対処方法を学ぶ検定で、受験資格はありません。EAPメンタルヘルスカウンセラーは、別の団体が認定するカウンセリングの専門人材向けの資格で、産業カウンセラーや公認心理師は、相談業務の求人で必須とされることがあります。

まとめ:あなたの次の一手

メンタルヘルス・マネジメント検定は、人事・労務・総務や管理職の経験がある人にとって、従業員のメンタルヘルス対策を担える人材だと示せる資格です。一方で、必須条件にする求人は確認できず、資格単体で採用が決まるわけではありません。

あなたの状況に合わせて、次の一手を選んでください。

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参考

執筆・編集

資格転職ノート編集部企画・執筆・更新

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