RCCMは転職に有利?建設コンサルタントでの評価・技術士との違い・受験資格

「RCCMを取れば、建設コンサルタントへの転職や、今の会社での待遇は変わるのかな」 「技術士とは何が違うのか、そもそも自分は受験できるのかも分からない」

そう迷っていませんか?

結論を先に書くと、RCCMは、建設コンサルタント業務の実務経験があり、これから設計や計画の業務で管理や照査を任される立場を目指す人には、転職で評価されやすい資格です。国土交通省の共通仕様書(案)が、管理技術者と照査技術者の資格としてRCCMを挙げており、資格手当の対象にしたり、応募の必須条件にしたりする求人もあるからです。

一方で、受験には学歴に応じて2年から14年の建設コンサルタント等業務の実務経験が必要で、経験のない人が先に取って転職に使う資格ではありません。また、建設コンサルタントの会社が国土交通省に登録するときに置く「技術管理者」は原則として技術士で、RCCMだけでは務まりません。

この記事では、建設コンサルタンツ協会と国土交通省の公式資料、実際の求人をもとに、RCCMが転職でどう評価されるのかを解説します。

結論:RCCMは転職に有利?

結論は「建設コンサルタントの経験と組み合わせると有利、経験のない人が資格だけで転職するのは難しい」です。あなたがどこに当てはまるか、まず確認してください。

あなたの状況 転職での有利さ 次の一手
建設コンサルタント業務の経験あり
+
RCCMあり
◎ 管理技術者や照査技術者を任せたい会社から評価されやすい 資格手当や任せる業務の範囲を、求人で比べて選ぶ
建設コンサルタント業務の経験あり
+
RCCMなし(受験資格あり)
○ 取れば経験の裏づけになり、必須条件の求人にも応募できる 受験する部門を決め、問題ごとに対策を始める
経験が受験資格の年数に届かない
または
未経験
△ まだ受験できないことが多く、転職の決め手にはならない 実務で経験を積みながら、業務の記録を残す

受験資格に必要な年数は学歴で変わります。詳しくは次の章で説明します。

RCCMとは?1分でわかる基本情報

RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)は、一般社団法人建設コンサルタンツ協会が実施する資格です。協会の受験の手引によると、建設コンサルタント等業務に関わる責任ある技術者として、業務の適正な執行の管理、技術上の事項の処理、成果品の照査の責任者となるための資格試験で、合格後に登録の手続きをして初めて「RCCM」を名乗れます。

2026年度(令和8年度)試験の概要

項目 内容
主催 一般社団法人建設コンサルタンツ協会(RCCM資格制度事務局)
資格の種類 協会が実施する民間資格(国家資格ではない)。合格後に登録して名乗る
受験申込 2026年5月11日〜6月10日(Web申請のあと、書類を郵送。消印有効)
試験の実施 2026年9月1日〜10月31日。全国のテストセンターで受けるCBT方式(会場と日時を自分で予約。予約期間は7月4日〜10月27日)
試験の構成 試験A(問題Ⅰ・問題Ⅱ)と試験B(問題Ⅲ・問題Ⅳ)の両方を受験。各130分。記述式はキーボード入力のみ
専門技術部門 22部門から1つを選んで受験。1年に受験できる部門は1部門
受験手数料 17,320円(クレジットカード払い。コンビニ払いは17,630円)
合格発表 2027年3月1日(予定。協会のサイトに受験申込番号を掲載)
合格率 34.4%(令和7年度)
登録 合格後に登録手数料23,100円(カード払い)。登録は4年ごとに更新し、更新には登録更新講習とCPD単位が必要

出典:RCCM資格ホームページ、2026年度版 受験の手引、手数料一覧、プロメトリック RCCM資格試験ページ、令和7年度 合格発表、よくあるご質問 (2026年10月2日確認) ※次の年度の日程と受験料は、この時点では協会のサイトに載っていません。受験前に必ず協会の最新の受験の手引を確認してください。

試験の構成は次のとおりです。

試験 問題 内容 形式
試験A 問題Ⅰ 受験する専門技術部門での自分の業務経験 記述式
試験A 問題Ⅱ 業務関連法制度、建設一般の知識、技術者倫理等 択一
試験B 問題Ⅲ 管理技術力 記述式
試験B 問題Ⅳ 土木関連の基礎的技術知識と、受験する部門の専門技術知識 択一

試験Aと試験Bは別々に予約し、同じ日に両方を受けても、別の日に分けても構いません。会場には筆記用具を持ち込めず、記述式は図や表を使えない文字だけの入力です。予約のキャンセルはできず、当日に欠席すると棄権になります。

受験には建設コンサルタント等業務の実務経験が必要

この試験は誰でも受けられるわけではありません。受験資格は、建設事業の計画・調査・立案・助言と、建設工事の設計・管理の業務(建設コンサルタント等業務)に従事した期間、またはこれを管理した期間の合計で決まります。必要な年数は学歴ごとに次のとおりです。

基準となる学歴 必要な実務経験年数
大学院(後期) 学位授与後2年以上
大学院(前期) 修了後5年以上
大学 卒業後7年以上
短期大学・高等専門学校・2年制の専修学校(理工系) 卒業後9年以上
高等学校 卒業後11年以上
中学校 卒業後14年以上

2026年度の申込では、令和8年3月末日現在で年数を数えました。経験年数は建設コンサルタント等業務の合計で、部門は問われません。ただし、すでに合格している部門は受験できません。

出典:2026年度版 受験の手引(受験資格)、よくあるご質問(実績) (2026年10月2日確認) ※自分の業務が実務経験に入るかどうかは、協会は個別に答えないため、自分で判断します。

令和7年度の合格率は34.4%

協会の合格発表ページには、令和7年度の合格率が34.4%と書かれています。受験資格で実務経験者に絞られたうえで、受験者の約3人に1人が合格した計算です。

合格の基準も同じページに書かれています。令和7年度は、それぞれの問題のいずれについても配点の50%以上を得点し、かつ総合点で60%以上を得点した受験者が合格者でした。問題Ⅰ〜Ⅳのどれか1つが50%に届かなければ、ほかの問題で高い点を取っても不合格になります。得意な問題で稼いで苦手な問題を捨てる、という戦い方はできません。

出典:令和7年度 RCCM資格試験 合格発表 (2026年10月2日確認) ※問題数や配点の内訳は、協会の受験の手引にも合格発表ページにも書かれていません。

専門技術部門は22。国土交通省の登録部門は21

RCCMの専門技術部門は、河川、砂防及び海岸・海洋、道路、下水道、鋼構造及びコンクリート、土質及び基礎、施工計画、施工設備及び積算、建設情報など、全部で22です。

一方、国土交通省の「建設コンサルタント登録規程」で建設コンサルタント会社が登録を受ける部門は21で、RCCMの「建設情報」にあたる部門はありません。部門名はよく似ていますが、RCCMの部門と、会社が登録する部門は別の仕組みで数えられていることを覚えておくと、あとで出てくる技術管理者の話が分かりやすくなります。

出典:RCCM 専門技術部門の内容、国土交通省 建設コンサルタント登録規程の解釈及び運用の方針(別表1) (2026年10月2日確認)

転職でRCCMが評価される理由

国の共通仕様書に、管理技術者と照査技術者の資格として載っている

建設コンサルタントの仕事は、国や自治体から設計や調査の業務を受けて成果品を納めることです。その業務ごとに、進め方と技術上の判断に責任を持つ管理技術者と、成果品を点検する照査技術者が置かれます。

国土交通省の土木設計業務等共通仕様書(案)は、管理技術者について、技術士、国土交通省登録技術者資格、RCCM、土木学会認定土木技術者などの業務内容に応じた資格保有者、またはこれと同等の能力と経験を有する技術者であることを求めています。照査技術者についても、RCCMは「業務に該当する登録技術部門」のものと書かれています。

つまりRCCMは、管理技術者や照査技術者に就くための資格の一つとして、国の仕様書に名前が挙がっている資格です。協会の資格制度概要にも、RCCMの役割は、この共通仕様書が定める管理技術者、照査技術者または業務担当者として、業務の管理、成果品の照査、技術上の事項の処理を担うことだと書かれています。

出典:国土交通省「国土交通省登録資格を活用していただくために」(共通仕様書(案)第1107条・第1108条)、RCCM 資格制度概要 (2026年10月2日確認) ※共通仕様書(案)は「同等の能力と経験を有する技術者」も認めており、RCCMだけが条件ではありません。

資格手当や合格祝金を出す会社がある

求人や採用ページには、RCCMを資格手当や合格祝金の対象にする会社が見つかります。

  • 横浜市の建設コンサルタント(下水道設計):資格手当は技術士が月3万円、RCCMが月1万3,000円。RCCM・技術士などの取得時の合格祝金は、RCCMが2万円
  • JR東海コンサルタンツ:資格手当はRCCMが月1万円(2部門を持つ場合は5,000円を加算)。報奨金の支給額の例として、RCCMは8万円。資格の登録・更新費用も会社が支給するとしている
  • サンヨーコンサルタント:資格手当はRCCMが月2万円(1部門ごとに5,000円を追加)。技術士は月10万円

会社によって額に幅があり、月1万〜2万円が目安です。年にすると12万〜24万円です。受験手数料(カード払い17,320円)と登録手数料(同23,100円)を合わせた約4万円は、手当を出す会社なら数か月から数年で回収できる計算になります(更新のたびに登録更新講習の受講料9,900円がかかります)。

一方で、手当の額も合格祝金の有無も会社次第です。応募前に、自分が受ける部門のRCCMが手当の対象かどうかを確かめましょう。

出典:コーセツコンサルタント 横浜の下水道設計の求人(リクルートエージェント)、JR東海コンサルタンツ 福利厚生、サンヨーコンサルタント キャリア採用 (2026年10月2日確認)

RCCMを必須にする求人もある

長野県長野市の建設コンサルタント、フジテックの求人は、応募資格の必須事項にRCCMを挙げています。河川・砂防、鋼構造及びコンクリート、道路、農業土木のいずれかの部門で、設計の実務経験と、他の人を指導した経験も求めています。仕事は、建設コンサルティング業務の管理、業務成果の照査、技術上の処理で、経験に応じて課長・係長・主任のいずれかで入社します。月給は30万〜45万円、年収例は500万〜750万円です。

また、大阪市の建設コンサルタント、キミコンの求人は、必須条件を建設コンサルタントの実務経験とし、技術士やRCCM(河川、道路、鋼構造及びコンクリートなど)を「尚可」にしています。山口県の山口建設コンサルタントの採用ページも、キャリア採用に必要な資格として、技術士とRCCM(各部門)を並べています。

資格名が条件に入る求人は、このように「必須」と「尚可」「優遇」に分かれます。必須の求人は、管理や照査を任せる前提で、資格のある人を探しているケースが多いと考えられます。

出典:フジテック「建設コンサルタント(RCCM資格必須)」(ジョブズゴー)、キミコン「建設コンサルタント」(リクルートエージェント)、山口建設コンサルタント 採用情報 (2026年10月2日確認)

RCCMが転職で有利にならないケース

評価されやすい資格ですが、有利にならないケースもあります。

(1)建設コンサルタント業務の経験がない場合

受験資格に、建設コンサルタント等業務の実務経験が必要です。経験がないうちは、そもそも受験できません。資格を転職の入口に使うことはできないので、先に実務で経験を積む必要があります。

建設会社や製造会社に勤めている場合は、計画・調査・立案・助言、工事の設計に従事した期間が実務経験に入ります。ただし工事の監督業務は、「施工計画、施工設備及び積算」部門を受ける場合にしか実務経験として数えられません。施工管理の経験だけでは、ほかの部門の受験資格が足りないことがあります。

(2)会社の「技術管理者」になることを期待する場合

建設コンサルタントの会社は、国土交通省の登録規程にもとづいて登録を受けるとき、登録する部門ごとに、業務の技術上の管理をつかさどる専任の技術管理者を置きます。ここで言う技術管理者は、個別の業務に置かれる管理技術者とは別の役割です。

技術管理者になれるのは、原則として技術士などです。RCCMは、国土交通大臣の認定を受けて技術管理者になる道がありますが、認定の条件は重くなっています。

  • RCCM試験に合格して登録を受けていること
  • 管理技術者や照査技術者の業務を、技術管理者または有資格技術士のもとで、試験合格後5年以上経験していること
  • 認定の申請は原則として年1回、7月の1か月間に受け付ける
  • 技術管理者が1人もいない会社(建設コンサルタント登録を受けていない場合を含む)の申請は、原則として受理されない

つまり、RCCMだけで会社の登録を支える立場にはなれません。そうした役割を目指すなら、次の章で説明する技術士が近道です。

出典:国土交通省 建設コンサルタント登録規程の解釈及び運用の方針(2(1)・2(3)・別表3) (2026年10月2日確認)

(3)登録・更新をしていない場合

試験に合格しただけでは、RCCMは名乗れません。登録の手続きをして、登録証の交付を受ける必要があります。登録は4年ごとに更新し、合格から4年以上たって登録する場合や、期限が切れたあとに再登録する場合は、最新の登録更新講習と所定のCPD単位が必要です(合格後4年以内の登録ではCPDは不要です)。

応募書類に書く前に、登録が有効かどうかを確認しましょう。

出典:RCCM 資格制度概要、よくあるご質問(更新・登録関係) (2026年10月2日確認)

とはいえ、これらは「取っても意味がない」という話ではありません。建設コンサルタントの経験とセットで見せれば、管理や照査を任せられる人材だと示せる資格です。次の章で、タイプ別の活かし方を見ていきます。

【タイプ別】あなたの場合、RCCMは武器になる?

建設コンサルタントで設計・計画を続けてきた人は、受験資格を満たした時点で取る価値が高い

もっとも有利なのがこのタイプです。管理技術者や照査技術者を任されるには、会社の側でもRCCMや技術士の資格が必要になる場面があります。資格があれば、任される業務の範囲や、手当、昇進の話がしやすくなります。

評価されやすいのは次の点です。

  • 管理技術者や照査技術者の候補として、資格の面で条件を満たす
  • 資格手当や合格祝金の対象になることがある
  • 応募できる求人の中に、RCCMを必須や優遇にしているものがある

今の会社で資格が評価されず、手当も付かない場合は、資格を評価してくれる会社に移る選択肢があります。求人票だけでは、手当の有無や、管理技術者を任されるまでの年数は分かりにくいため、建設の技術職に詳しい転職エージェントに確認してから応募すると安心です。

建設会社やメーカーで設計に携わってきた人は、経験が年数に入るかを先に確かめる

建設会社や製造会社で、計画・調査・立案・助言、工事の設計に従事してきた人は、その期間が実務経験に入ります。注意したいのは、工事の監督(施工管理)だけを長く続けてきた場合です。監督の期間は、「施工計画、施工設備及び積算」部門以外では実務経験に数えられません。どの部門を受けるかで、受験資格の年数が変わるので、受験の手引で確認してから部門を選んでください。

受験申込には、会社の署名・捺印と会社印・役職印をもらった書類が必要です。何度か転職していても、現在の勤務先が証明すれば、それ以前の経歴も証明したものとして扱うと協会は案内しています。転職と申込の時期が重なりそうなら、証明を誰にもらうかを先に確認しておきましょう。

受験資格にまだ届かない若手は、経験を積みながら管理の力を身につける

受験資格の年数に届かないうちは、RCCMを転職の材料にはできません。その間に積めるのは、受験で問われる力を実務で身につけておくことです。

  • 担当した業務の名称、目的、内容、自分の役割、問題点と対応を、業務ごとに記録しておく(問題Ⅰで自分の業務経験を書くときの材料になります)
  • 契約書や共通仕様書を、業務の中で読み込んでおく(問題Ⅱの法制度・契約の知識につながります)
  • 管理技術者や照査技術者の仕事を、先輩の動きから観察しておく(問題Ⅲの管理技術力につながります)

なお、技術士の一次試験は、年齢・学歴・業務経歴による受験の制限がありません。実務経験の年数が足りない時期に、国家資格への第一歩を先に踏むこともできます。

出典:2026年度版 受験の手引、よくあるご質問(証明)、日本技術士会 技術士制度について (2026年10月2日確認)

RCCMを活かせる仕事と年収の目安

仕事 主な内容 資格の効き方 求人の記載例
土木設計(道路・河川・下水道・橋梁など) 官公庁から受けた業務の調査、設計、報告書づくり ○ 手当や優遇の対象になりやすい 横浜市・下水道設計:月給26万2,500円〜56万6,200円、想定年収516万〜977万円。RCCMの資格手当は月1万3,000円
管理技術者・照査技術者を任される立場(課長・係長・主任) 業務全体の管理、成果品の照査、技術上の判断 ◎ 応募の必須条件になる求人がある 長野市:RCCM必須。月給30万〜45万円、年収例500万〜750万円
建設コンサルタントの経験者採用 道路・橋梁・河川砂防・下水道などの調査、企画、設計 ○ 「尚可」「優遇」とされることがある 大阪市:必須は実務経験、尚可に技術士・RCCM。月給41万〜53万円、想定年収500万〜1,000万円

出典:上の表の求人記載は、コーセツコンサルタント(リクルートエージェント)、フジテック(ジョブズゴー)、キミコン(リクルートエージェント)より。(2026年10月2日確認) ※年収は経験・勤務地・残業・賞与で大きく変わります。RCCM保有者の平均年収ではなく、1社ごとの募集条件です。

求人に書かれた幅には、RCCMを持たない経験者の年収も含まれます。資格があるだけで上限が決まるわけではありません。

参考に、サンヨーコンサルタントは採用ページで、資格別の年収実績(2025年・入社1年未満を除く平均)を公開しています。RCCMを持つ社員は831万円、技術士は986万円です。経験を積んだ人の平均で、資格を取れば同じ額になるという意味ではありませんが、この会社ではRCCMより技術士のほうが平均が高いことが分かります。

出典:サンヨーコンサルタント キャリア採用 (2026年10月2日確認)

あわせて取得すると強い資格

技術士(建設部門など)

技術士は、技術士法にもとづく国家資格で、21の技術部門があります。RCCMが会社の技術管理者にはなれず、認定にも合格後5年以上の経験が要るのに対し、技術士は技術管理者の原則的な要件です。国土交通省の入札の評価例でも、管理技術者の評価は国家資格・技術士が3点、国土交通省登録資格が2点、それ以外の民間資格が1点とされており、技術士のほうが高く扱われています。

項目 RCCM 技術士
位置づけ 建設コンサルタンツ協会の資格(民間資格) 技術士法にもとづく国家資格
部門の数 22の専門技術部門 21の技術部門
受験の入口 建設コンサルタント等業務の実務経験(学歴で2〜14年) 第一次試験に合格(または指定の教育課程を修了)したうえで、第二次試験は4年を超える業務経験など
試験の結果(令和7年度) 合格率34.4% 第二次試験は受験者に対する合格者の割合が11.4%(全部門の計)

日本技術士会によると、令和7年12月末現在の技術士の登録者は約10万4千人で、そのうち約45%が建設部門です。受験者の層が違うため、合格率を単純に比べて難しさは決められません。ただ、技術士のほうが条件の重い資格として扱われる場面が多いことは、公式の資料から読み取れます。RCCMで先に管理の資格を取り、実務を積みながら技術士を目指す進め方もあります。

出典:文部科学省 技術士について、日本技術士会 技術士制度について(令和8年度)、国土交通省「国土交通省登録資格を活用していただくために」(評価例) (2026年10月2日確認)

別の専門技術部門のRCCM

RCCMは1年に1部門しか受験できませんが、すでに合格した部門以外であれば、翌年以降に別の部門を受けられます。経験を持つ分野が複数あるなら、部門を増やすことで、任せられる業務の幅が広がります。

求人でも、部門を増やす価値を見込む例があります。JR東海コンサルタンツは2部門を持つと手当が5,000円増え、サンヨーコンサルタントは1部門ごとに5,000円を追加しています。

RCCMに合格するには

協会は過去問や講習会を提供していないので、問題ごとに準備を分ける

協会は、試験の参考書の販売や事前講習会をしておらず、過去の問題も公開する予定はないと案内しています。独学で進めるなら、受験の手引や共通仕様書、法令などから自分で準備を組み立てることになります。

合格には、問題Ⅰ〜Ⅳのどれも配点の50%以上が必要です。準備の中心は「問題ごとに何をするか」で決まります。

問題 部門による違い 準備の中心
問題Ⅰ 業務経験(記述) 自分の業務で書くので、部門ごとに違う 自分の業務3件を、決まった項目で書ける状態にする
問題Ⅱ 法制度・建設一般・倫理(択一) 全員共通 契約書、共通仕様書、法令の数字と制度を覚える
問題Ⅲ 管理技術力(記述) 全員共通 公開された6テーマを、1,200〜1,600字で書ける状態にする
問題Ⅳ 基礎技術知識+専門技術知識(択一) 前半は共通、専門は部門ごと 測量から施工管理までの基礎と、自分の部門の専門を固める

問題Ⅰ:自分の業務3件を、項目に沿って書ける答案にしておく

問題Ⅰは、受験する専門技術部門での自分の業務経験を書く記述式です。協会のよくあるご質問には、例年、業務実績の中から3件を記入する問題が出題されていると書かれています。

自分の業務は受験前に用意できます。業務の目的と内容、自分の果たした役割、技術上の問題点とその対応などを、問題点→対応→結果の順に文字だけで書けるようにしておきましょう。本番の項目と字数は、試験画面の指示に従います。

noteの「問題Ⅰ 業務経験 答案例30題」は、道路、河川、鋼構造及びコンクリート、土質及び基礎の4部門を中心に、3件の業務経験で組んだ答案例30題(模範答案90件)を収録しています。自分の部門がこの4部門と違う場合は、答案の型を学ぶ用途にして、内容は自分の業務に置き換えて書きます。

問題Ⅱ:契約書・共通仕様書・法令の数字と制度を、○×で素早く確かめる

問題Ⅱは、業務に関係する法制度、建設一般の知識、技術者倫理などを問う択一です。委託契約書や共通仕様書に出てくる日数、総合評価落札方式の仕組み、技術者の責務など、似た数字や制度を取り違えやすいところが落とし穴になります。

noteの「問題Ⅱ ○×300問」は、問題Ⅱの範囲を6章に分け、契約書や共通仕様書、関係法令の数字と制度を、1問ずつの○×で確認できる教材です。全問に正解・ポイント・参照が付いています。

問題Ⅲ:公開された6テーマを、指定の用語を使って書き切る

問題Ⅲの管理技術力は、協会が事前に公開する6つのテーマのうち、いずれか1つが出題される記述式です。2026年度に公開されたテーマは次の6つでした。

  • 地方公共団体のインフラの老朽化に対するインフラマネジメントのあり方
  • 安全・安心な国土づくり
  • SDGsへの取り組み
  • AI技術の活用と成果品の品質向上
  • 国際競争力の強化
  • BIM/CIMの適用

設問は①②の2つで、あわせて1,200〜1,600字で書きます。示された用語のなかから4つ以上を使い、使った用語は「 」で囲みます。どのテーマが出ても書けるように、6テーマすべてを準備します。

noteの「問題Ⅲ 管理技術力 答案例30題」は、2026年度の公開6テーマを5題ずつ、計30題の模範答案で収録しています。まず自分で書き、そのあとで模範答案と見比べる使い方ができます。

出典:2026年度RCCM資格試験 RCCM試験B(問題Ⅲ:管理技術力)出題テーマ (2026年10月2日確認) ※出題テーマは年度ごとに公開されます。受験する年度のテーマは協会のサイトで確認してください。

問題Ⅳ:基礎技術知識は全員共通、専門技術知識は自分の部門で固める

問題Ⅳは、土木関連の基礎的技術知識と、受験する部門の専門技術知識の択一です。前半の基礎技術知識は、受験する部門にかかわらず全員が同じ範囲を解きます。

noteの「問題Ⅳ-1 ○×300問」は、測量、構造力学、土木材料、鋼構造及びコンクリート、土質及び基礎、水理、施工管理の7分野を、公式の係数や基準の数値を確かめる○×300問にまとめています。

なお、部門ごとの専門技術知識(問題Ⅳの後半)は、ここで紹介するnoteには収録されていません。自分の部門の専門は、別の教材や実務の資料で補ってください。

直前期は、問題Ⅱと問題Ⅳ-1を通して解いて、時間配分と失点分野を確かめる

勉強を一通り終えたら、問題Ⅱと問題Ⅳ-1の択一を通して解き、どの分野で失点するかを数えます。noteの「問題Ⅱ・問題Ⅳ-1 実戦模試」は、問題Ⅱと問題Ⅳ-1を1回40問にまとめた4択の模試を3回分(全120問)収録しています。失点が法令・契約なのか、計算なのかを数で確かめて、残りの日に復習する分野を決められます。

教材一覧

目的 教材(noteのページ)
問題Ⅰ 自分の業務経験を書く 問題Ⅰ 業務経験 答案例30題
問題Ⅱ 法制度・契約の知識を覚える 問題Ⅱ ○×300問
問題Ⅲ 管理技術力を書く 問題Ⅲ 管理技術力 答案例30題
問題Ⅳ-1 基礎技術知識を固める 問題Ⅳ-1 ○×300問
問題Ⅱ・Ⅳ-1 通して解いて仕上げる 問題Ⅱ・問題Ⅳ-1 実戦模試

RCCMを活かして転職を成功させる進め方

RCCMが評価される求人を探す

求人検索では「RCCM」だけでなく、「建設コンサルタント」「道路設計」「河川設計」「下水道設計」「橋梁設計」「管理技術者」「照査技術者」などの言葉でも探してみましょう。資格名が書かれていなくても、管理や照査を任せる前提の求人があります。

見るべきは、資格が「必須」「尚可」「優遇」のどれか、資格手当の額、自分のRCCMの部門が仕事の分野に合っているかの3点です。部門が違うと、資格が手当の対象にならないことがあります。

職務経歴書で資格と業務実績をつなげる

「RCCM(道路)取得」と書くだけでは伝わりません。受験のときに書いた業務実績と同じ形で、次の内容を職務経歴書にまとめましょう。

  • 担当した業務の名称、発注者、規模
  • 自分の立場(担当技術者として、または管理技術者・照査技術者として)
  • 技術上の問題点と、自分がとった対応、その結果

資格欄には、部門名と、登録の有効期限を添えると、確認する側が迷いません。

転職エージェントを味方につける

ここまでのステップを1人で進めるのは、仕事をしながらだとかなり大変です。そして何より、RCCMを持っている人ほど、転職エージェントを使う価値があります。

理由はシンプルで、この資格の価値は、手当や任せる業務の範囲という形で応募先ごとに違い、求人票だけでは分かりにくいからです。

転職エージェントを使うメリットは?

相談できることは主に5つあります。対応範囲はサービスによって異なります。

年収や資格手当の条件を相談できる

RCCMの資格手当は、求人でも月1万〜2万円と幅があり、合格祝金の有無も会社で違います。「資格手当は付きますか」「自分の部門のRCCMは対象ですか」と自分から切り出しにくいことも、エージェントが企業との間に入って確認してくれます。

希望に合う求人を紹介してもらえる

「管理技術者を任されたい」「官公庁の仕事が多い会社がいい」「地方に戻りたい」。希望を伝えるだけで、条件に合う求人を紹介してもらえます。一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることもあり、自分で探すだけでは出会えない選択肢が増えます。

入社前に職場の実情を確認できる

管理技術者を任されるのは何年目からか、自分のRCCMの部門にあたる業務が実際にあるか、繁忙期の残業時間はどれくらいか。入社してから「思っていたのと違った」とならないよう、応募前に確認できます。

書類や面接の対策をしてもらえる

業務実績を職務経歴書にどう書けば評価されるか、面接で管理や照査の経験をどう伝えればいいかを、業界を知る担当者がアドバイスしてくれます。

面接の日程調整を任せられる

日程調整や企業とのやり取りを代わりにしてくれるので、今の仕事を続けながらでも、転職活動を進められます。

さらに、これらはすべて無料です。エージェントは採用が決まったときに企業から報酬を受け取る仕組みなので、求職者がお金を払うことはありません。

こんな人は、まず相談だけでもしてみてください

  • RCCMを取ったのに、今の会社では手当も任される業務も変わらない
  • 今の年収に満足していない
  • 管理技術者や照査技術者として、もっと責任のある仕事を任されたい
  • 自分の部門の経験を活かせる会社を知りたい
  • 転職するかはまだ決めていないが、自分の市場価値を知りたい

1つでも当てはまるなら、エージェントに相談してみましょう。あなたの経験と資格なら、どれくらいの年収の求人があるのかを質問し、答えてもらうだけでも価値があります。

どの転職エージェントが自分に合う?

転職エージェント タイプ 特徴 向いている人
建設転職ナビ(公式サイト・新しいタブで開きます) 特化型(建設・不動産の技術職) 設計・施工管理・測量や点検・調査など、建設技術職の求人に特化。専任のコンサルタントが、求人の提案から応募書類・面接対策、年収などの交渉まで支援する 建設コンサルタントの設計や調査の経験を、建設業界に詳しい担当者に見てもらいたい人
リクルートエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) 総合型 公開求人に加えて非公開求人も多く、建設コンサルタント以外の業界も含めて幅広く比べられる。書類の添削や面接対策も受けられる 建設コンサルタントのほか、官公庁やメーカーなども視野に入れて比べたい人

迷ったら、建設特化型と総合型を1社ずつ、2社に登録するのがおすすめです。紹介される求人を比べることで、自分の市場価値がより正確にわかります。

出典:建設転職ナビ、リクルートエージェント(2026年10月2日確認)

よくある質問

RCCMは技術士があれば不要ですか?

技術士は、共通仕様書でも管理技術者・照査技術者の資格として挙げられ、会社の技術管理者の要件にもなります。持っていれば、管理や照査の資格としてRCCMを別に求められる場面は少ないでしょう。ただし受験の入口が違い、技術士の第二次試験には第一次試験の合格と4年を超える業務経験などが必要です。RCCMは建設コンサルタント等業務の実務経験年数で受験できるため、先にRCCMを取る進め方もあります。

施工管理の経験でも受験できますか?

建設会社に勤めている場合、実務経験に数えられるのは、計画・調査・立案・助言と、工事の設計に従事した期間です。工事の監督業務は、「施工計画、施工設備及び積算」部門を受ける場合にしか数えられません。自分の業務が実務経験に入るかどうかは、協会が個別に答えないため、受験の手引を読んで自分で判断します。

転職したら、RCCMの登録の手続きは必要ですか?

登録の有効期限内に転職して、新しい勤務先名で登録したい場合は、業務廃止届と、新しい勤務先名での登録申請書が必要です。届出事項変更届ではありません。協会の案内では、手数料は1部門につき5,770円(コンビニ払いはさらに手数料)です。

資格手当はいくらくらいですか?

公開されている求人や採用ページでは、RCCMは月1万〜2万円の例が見られます。技術士のほうが高い会社も多くあります。金額も対象の部門も会社により異なるため、応募前に確認しましょう。

独学で合格できますか?

協会は参考書の販売や講習会をしておらず、過去問も公開していません。独学は可能でも、問題ごとの準備を自分で組み立てる必要があります。合格には問題Ⅰ〜Ⅳのすべてで配点の50%以上が必要なので、苦手な問題を残さないことが大切です。直前期の総仕上げには直前ノートもご活用ください。

まとめ:あなたの次の一手

RCCMは、建設コンサルタント業務の経験がある人にとって、管理技術者や照査技術者を任せられる人材だと示せる資格です。一方で、会社の技術管理者になる資格は原則として技術士で、受験には実務経験が必要なため、資格単体で転職が決まるわけではありません。

あなたの状況に合わせて、次の一手を選んでください。

参考

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資格転職ノート編集部企画・執筆・更新

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