資格×転職
PR【2026年最新版】システムアーキテクト試験は転職に有利?求人での評価と活かせる人・活かせない人
「システムアーキテクト試験に受かれば、要件定義や設計を任される立場に転職しやすくなるのかな」 「論文まである試験なのに、2027年度から試験が変わるなら、今から勉強しても意味があるんだろうか」
そう迷っていませんか?
結論を先に書くと、システムアーキテクト試験は、要件定義や基本設計など、システム開発の上流工程に関わった経験がある人には、転職で評価の材料になる資格です。「業務を理解して、何を作るべきかを決め、全体の構成を設計できる」ことを、国家試験の水準で示せるからです。
一方で、上流工程の経験がないまま、資格だけでITアーキテクトや上流SEの職に就くのは難しいのも事実です。業務独占資格ではなく、設計職の求人は資格名より「どんな業務の、どの規模のシステムを、どこから設計してきたか」を先に見ます。
この記事では、IPA(情報処理推進機構)の公表データと実際の求人をもとに、システムアーキテクト試験が転職でどう評価されるのかを解説します。
結論:システムアーキテクト試験は転職に有利?
結論は「上流工程の経験と組み合わせると有利、資格単体では弱い」です。あなたがどこに当てはまるか、まず確認してください。
| あなたの状況 | 転職での有利さ | 次の一手 |
|---|---|---|
| 要件定義・設計の経験あり + 合格済み |
◎ 上流を任せられる根拠として評価されやすい | 設計の経験と合格を一緒に伝え、上流の求人に応募する |
| 要件定義・設計の経験あり + 未合格 |
○ 合格すれば経験の裏づけになる | 2026年10〜11月の試験に向けて準備する |
| 開発・運用中心で上流は未経験 + 合格済み(または受験予定) |
△ 知識の証明にはなるが決め手ではない | 今の職場で要件定義や設計レビューに関わる機会をつくる |
受験資格の制限はないため、上流の経験がなくても受験はできます。ただし、午後の記述と論文は「自分が関わったシステム開発」を前提に問われるので、経験が浅い人ほど学習の負担は大きくなります。詳しくは次の章で解説します。
システムアーキテクト試験とは?1分でわかる基本情報
システムアーキテクト試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づく経済産業省の国家試験で、IPAが実施する情報処理技術者試験の高度試験の1つです。IPAはこの試験の対象者を、「ITストラテジストによる提案を受けて、情報システムを利用したシステムの開発に必要となる要件を定義し、それを実現するためのアーキテクチャを設計し、開発を主導する者」としています。
経営側の戦略を形にするのがITストラテジスト、その戦略を受けて「どんなシステムを、どんな構成で作るか」を決めるのがシステムアーキテクトという位置づけです。業務の流れを分析して要件に落とし込み、システム方式やデータの持ち方、既存システムとの連携、移行の手順まで設計できる力が問われます。
2026年度(令和8年度)試験の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主催 | IPA(独立行政法人情報処理推進機構) |
| 資格の種類 | 国家試験(業務独占ではない) |
| 実施方式 | CBT方式(全国の会場から日時を選んで予約) |
| 申込期間 | 2026年10月6日(火)10時〜10月24日(土)17時 |
| 試験日 | 科目A-1・A-2:2026年10月17日(土)〜10月27日(火) 科目B-1・B-2:2026年11月11日(水)〜11月23日(月) |
| 合格発表 | 2027年2月頃(予定) |
| 受験手数料 | 7,500円(税込) |
| 出題形式 | 科目A-1・A-2:四肢択一 科目B-1:記述式 科目B-2:論述式(論文) |
| 合格率 | 15.5%(2025年度春期・受験者3,963人) |
| 登録・更新 | 登録や更新の制度はない。合格に有効期限はない |
出典:IPA 申込受付期間及び試験実施期間、IPA システムアーキテクト試験、IPA CBT方式での実施について、IPA 試験に関するよくある質問 (2026年9月30日確認) ※受験前に必ずIPAの最新の案内を確認してください。
2026年度は春の筆記試験がなく、システムアーキテクト試験は「前期」(2026年10〜11月)にだけ、CBT方式(会場のパソコンで受験する方式)で行われます。申込みは1回の期につき1区分だけで、同じ期にITストラテジスト試験やネットワークスペシャリスト試験と併願することはできません。
科目は4つ。記述と論文で合否が決まる
| 科目 | 時間 | 形式 | 出題数・解答数 |
|---|---|---|---|
| 科目A-1 | 50分 | 四肢択一 | 30問・全問解答 |
| 科目A-2 | 40分 | 四肢択一 | 25問・全問解答 |
| 科目B-1 | 90分 | 記述式 | 3問中2問を選択 |
| 科目B-2 | 120分 | 論述式 | 2問中1問を選択 |
2025年度までの「午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ」が、2026年度から「科目A-1・A-2・B-1・B-2」に名前が変わりました。IPAは、知識・技能の範囲、出題形式、出題数、試験時間は変わらないとしています。
合格基準は、各科目100点満点で60点以上、論文は評価ランクA(合格水準)です。科目Aが基準に届かなければ科目Bは採点されず、B-1が基準に届かなければ論文は採点されない「多段階選抜」なので、最初のA-1・A-2を落とすと論文の出来は評価されません。
なお、応用情報技術者試験に合格した人や、高度試験・情報処理安全確保支援士試験に合格した人などは、その後2年間、申請すれば科目A-1が免除されます。
出典:IPA システムアーキテクト試験、IPA CBT方式での実施について、IPA 試験要綱 Ver.5.6(PDF)、IPA 科目A-1試験免除
受験資格の制限はない
IPAの試験要綱や申込みの案内には、年齢・学歴・実務経験などの受験資格の定めがありません。プログラマーや運用担当の人でも受験はできます。
ただし、対象者像は「要件を定義し、アーキテクチャを設計し、開発を主導する者」です。論文では、自分が携わったシステムの概要と、そこで何を考え、どう設計したかを書くことが求められるため、設計の経験がない人は題材づくりから準備が必要になります。
現行の試験は2026年度で終わる予定
IPAは2026年3月、システムアーキテクト試験を含む高度試験8区分を「2026年度の試験実施をもって終了する予定」と公表しました。2027年度の夏頃〜秋頃から、「プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)」として、マネジメント領域・データ/AI領域・システム領域の3区分に再編される予定です。
システムアーキテクト試験は前期にしか行われないため、現行の区分として受けられるのは2026年10〜11月の試験が最後になる予定です。新しい試験のどの区分に内容が引き継がれるかは、2026年9月30日時点で公表されていません。現行の免除要件を満たした人に新試験の一部科目を免除することも「検討中」とされており、確定していません。
一方で、IPAは合格に有効期限がなく、過去の合格が無効になることはないとしています。試験がなくなっても、合格した事実は履歴書に書き続けられます。
出典:IPA 試験の見直しの検討状況について、IPA 令和8年度 実施予定、IPA 試験に関するよくある質問
合格率は15%前後で推移している
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格者の平均年齢 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年度春期 | 3,679人 | 581人 | 15.8% | 36.6歳 |
| 2024年度春期 | 3,666人 | 549人 | 15.0% | 36.3歳 |
| 2025年度春期 | 3,963人 | 616人 | 15.5% | 36.8歳 |
出典:IPA 令和5年度春期 合格発表、令和6年度春期、令和7年度春期
受験者のおよそ6〜7人に1人しか合格しない試験です。合格者の平均年齢は36歳台です。CBT方式に変わった2026年度の結果はまだ出ていません。
転職でシステムアーキテクト試験が評価される理由
「システムアーキテクト」という職種の求人と、仕事の中身が重なる
求人サイトでは「システムアーキテクト」「ITアーキテクト」という職種名の募集があります。たとえば日本電気(NEC)は、国家安全保障領域向けのセキュリティ事業で「システムアーキテクト」を募集しており、仕事内容はSOCシステムなどの「事業提案・システム設計/開発/運用保守・技術開発」、必須条件は「サーバ・ネットワークの設計経験(システム構成検討、機器選定、設定パラメータ設計等)」です。
ここで注意したいのは、職種名が同じでも、応募条件は試験の合格ではなく設計の経験だという点です。今回確認した範囲では、この試験の合格を必須条件にした個別求人は見つかりませんでした。企業がこの資格に期待するのは、募集条件を満たす経験があることの「裏づけ」です。
出典:リクルートエージェント 日本電気 システムアーキテクト(2026年9月30日確認)
要件定義と設計の力を、第三者の基準で示せる
上流工程の経験は、職務経歴書に書くと「要件定義を担当」「基本設計を担当」と一行で終わりがちです。面接官からすると、その人が顧客の業務をどこまで理解し、どこまで自分で判断したのかが見えません。
この試験の記述式では、業務の説明文を読み取って機能要件やデータ移行の要件を整理する力が、論文では自分が関わったシステムで「なぜその設計にしたのか」を説明する力が問われます。合格していれば、少なくとも国家試験の水準でその説明ができたことを示せます。
SIer(システム開発会社)から事業会社の社内SEへ移る場合も同じです。発注側に回ると、ベンダーの提案する構成が業務に合っているかを判断する役割が増えます。設計を自分の言葉で語れることは、こうした求人で評価されやすいポイントです。
資格手当の対象にする会社がある
IT企業の中には、システムアーキテクト試験を資格手当の対象にしている会社があります。
- コンピュータマネジメント:資格手当を毎月支給。システムアーキテクトはレベル5で月20,000円(ITストラテジストなどはレベル6で月25,000円、ネットワークスペシャリストなどはレベル4で月15,000円)
- オリエンタルインフォーメイションサービス:情報処理資格の手当を毎月支給(最大2年間)。システムアーキテクトは月25,000円(プロジェクトマネージャは35,000円、ITストラテジストは50,000円)
どちらの会社も、高度試験の中で区分ごとに金額を分けています。同じ高度試験でも評価は一律ではなく、会社によって扱いが違うということです。手当の有無と金額は、応募前に必ず確認しましょう。
出典:コンピュータマネジメント 資格手当、オリエンタルインフォーメイションサービス 資格手当について(2026年9月30日確認)
システムアーキテクト試験が転職で有利にならないケース
ここまで読むと心強い資格に見えますが、有利にならないケースも正直にお伝えします。
(1)IT以外の仕事に転職する場合
評価されるのは、SIer、ITコンサルティング会社、事業会社の情報システム部門など、システムを作る・発注する側の仕事です。IT以外の職種では、難しい国家試験に合格した努力は伝わっても、業務と結びつけて評価されることはほとんどありません。
(2)上流工程の経験がない場合
設計職の求人は、必須条件に「設計経験○年以上」「プロジェクトのリーダー経験」などを置くのが一般的です。プログラミングやテストだけを担当してきた人が合格しても、それだけで要件定義を任されることはまずありません。
(3)特定の技術の専門家として評価されたい場合
システムアーキテクト試験は、業務とシステム全体を見渡す力を問う試験です。クラウドの設計・構築やネットワーク、データベースの深い技術を売りにしたい場合は、各クラウドベンダーの認定資格や、ネットワークスペシャリスト試験・データベーススペシャリスト試験のほうが、求人の条件と直接結びつきやすいこともあります。
とはいえ、これは「取っても意味がない」という話ではありません。上流の経験とセットで見せれば、他の応募者との差になる資格だということです。次の章で、タイプ別の活かし方を見ていきます。
【タイプ別】あなたの場合、システムアーキテクト試験は武器になる?
SIerで要件定義・設計を担ってきた人は、上流の専門家として評価を上げられる
もっとも有利になるのがこのタイプです。顧客と要件を詰め、基本設計をまとめてきた経験に合格が加わると、「リーダーとして上流工程を任せられる人」として見られます。
評価されやすいポイントは次の通りです。
- 顧客の業務を分析し、機能要件と非機能要件(性能・可用性・セキュリティなど)に整理できる
- 既存システムとの連携やデータ移行まで含めて、全体の構成を決められる
- 資格手当の対象になる会社がある
一方で、今の会社では下流の工程に回されることが多い、評価や年収が設計の役割に見合っていないと感じる人もいるはずです。その場合は、上流を担える立場で迎えてくれる会社に移るのも選択肢です。
入社後に要件定義から任されるのか、実際は詳細設計や製造が中心なのかは、求人票だけでは見分けにくいものです。IT業界に強い転職エージェントなら、配属先のプロジェクトで担う工程まで確認してから応募できます。
事業会社の社内SEは、発注側の設計力を示す材料になる
社内SEは、自分で作るより、業務部門の要望をまとめてベンダーに発注し、提案や設計書を確認する場面が多い仕事です。このとき「業務のどこをシステム化し、どこを運用で補うか」「既存システムとどうつなぐか」を判断する力は、まさにこの試験が問う範囲です。
たとえば、今の会社で基幹システムの刷新や、複数システムのデータを集めた経営指標の仕組みづくりに関わっているなら、その経験は論文の題材にもなり、転職時の説明材料にもなります。社内SEから別の事業会社の企画・DX推進の立場へ移るときや、SIerの上流ポジションへ移るときに、合格と経験をセットで伝えましょう。
開発・運用が中心の人は、合格より先に設計の経験を増やす
プログラミングや運用・保守が中心で、要件定義や基本設計に関わったことがない人は、合格しても資格だけで上流の職に就くのは難しいでしょう。
ただ、勉強そのものは無駄になりません。試験範囲を学ぶと、設計書の「なぜこの構成なのか」を読み取れるようになり、設計レビューや顧客打ち合わせへの参加を申し出るきっかけになります。まずは今の職場で上流の工程に関わる機会をつくり、その経験と合格をあわせて次の転職で伝えるのが現実的な順番です。
システムアーキテクト試験を活かせる仕事と年収の目安
| 仕事 | 主な内容 | 資格の効き方 | 年収の目安(求人記載) |
|---|---|---|---|
| ITアーキテクト(大手SIer) | セキュリティ事業の提案・システム設計・開発 | ◎ 職種の役割と直結 | 想定年収480万〜930万円(NEC、東京都港区) |
| データセンター基盤のアーキテクト | サーバー基盤と各種サービスの設計・構築・運用保守 | ○ 全体設計の知識の裏づけ | 想定年収600万〜800万円(セコム、東京都新宿区) |
| 社内SE(インフラ運用・DX推進) | 社内インフラの企画、DX推進、ベンダーとの調整 | ○ 発注側の設計判断に活きる | 想定年収650万〜800万円(極東貿易、東京都千代田区) |
| SE・プログラマー(参考) | 開発・設計全般 | ○ 上流への移行を後押し | 平均年収435万円(30代495万円、40代576万円) |
出典:リクルートエージェント 日本電気、リクルートエージェント セコム、リクルートエージェント 極東貿易(2026年9月30日確認)、doda 職種別平均年収(SE/プログラマ、調査期間2024年9月〜2025年8月)。上の3件はいずれも個別求人の記載で、資格名の記載はなく、システムアーキテクト試験の合格者の平均年収ではありません。年収は会社・地域・経験で大きく変わります。
上の3件は、どれも必須条件に設計やリーダーの経験を置いています。年収の幅の上側に近づくのは、経験年数とプロジェクトの規模を具体的に示せる人です。
あわせて取得すると強い資格
プロジェクトマネージャ試験
設計を主導する人は、スケジュールや要員、品質をまとめる立場も任されやすくなります。システムアーキテクト試験が「何を作るか」、プロジェクトマネージャ試験が「どう進めるか」を示す資格なので、上流のリーダー職を目指すなら補い合う組み合わせです。2026年度は後期(科目A 2027年2月20日〜3月2日、科目B 3月16日〜3月28日)に行われ、前期のシステムアーキテクト試験と同じ年度に受けられます。
データベーススペシャリスト試験
2025年度春期の論文でデータ移行が、記述式でデータ移行要件の定義が問われたように、設計の現場ではデータの持ち方と移し方が大きな論点になります。データ設計に強みを持ちたい人に向く組み合わせです。こちらも2026年度は後期の実施です。
情報処理安全確保支援士試験
非機能要件の中でも、セキュリティは設計段階で決めておかないと後から直しにくい部分です。支援士試験は前期・後期の両方で行われるので、前期でシステムアーキテクト試験を受け、後期に支援士試験を受ける計画も立てられます。
出典:IPA 申込受付期間及び試験実施期間(2026年9月30日確認)
システムアーキテクト試験に最短で合格するには
科目ごとにつまずく点が違う
IPAのサイトでは過去の問題冊子と解答例、採点講評が公開されているので、独学でも対策できます。ただし4科目で求められる力が違うため、どこでつまずきやすいかを先に知っておくと効率が上がります。
- 科目A-2は、設計・開発の範囲が中心
A-1は高度試験共通の幅広い知識ですが、A-2は要件定義や設計、テスト、データベース、セキュリティなど、この試験の専門分野から出題されます。応用情報技術者試験の合格などでA-1が免除される人は、A-2に時間を回せます - 記述式は、問題文の業務を正確に読み取れるかで差がつく
2025年度春期の午後Ⅰ(今の科目B-1)の採点講評では、「本文中の記載から正しく理解できていない解答が散見された」「営業活動の流れを正確に理解できていないと思われる解答が散見された」と指摘されています。自分の経験で答えるのではなく、問題文に書かれた業務の条件から答えを組み立てる練習が必要です - 論文は、実施したことを並べるだけでは評価されない
2025年度春期の午後Ⅱ(今の科目B-2)の採点講評では、全体として「実施した事項を論述するだけにとどまり,実施した理由や検討の経緯が読み取れない論述も少なからず見受けられた」とされています。なぜその設計にしたのか、ほかに何を検討したのかまで書くことが求められます
2025年度春期の論文は、「複数の情報システムのデータを活用した指標の提供」と「現行システムと新システム間の差異を踏まえたデータ移行」をテーマにした2問でした。どちらも、1つのシステムの中だけでなく、既存のシステムやデータとの関係まで考えた経験が問われています。
出典:IPA 令和7年度春期 システムアーキテクト試験 午後Ⅰ 採点講評(PDF)、午後Ⅱ 採点講評(PDF)
直前期は、論文の題材を先に固めて記述式で手を慣らす
試験前の1〜2か月は、新しい知識を増やすより「本番で書ける状態をつくる」ことに集中するのが効率的です。
- 論文の題材にする自分のシステム(業務の概要、規模、自分の役割)を先に決め、要件定義・設計・移行のどのテーマでも使えるように整理しておく
- 論文は120分で時間を計って書き、「理由」と「検討した他の案」が入っているかを見直す
- 記述式は、問題文の中で答えの根拠になった一文に線を引く練習をする
- 科目A-2は○×で素早く判断できるかを確認し、迷う論点だけを深掘りする
直前期の教材として、科目A-2の○×300問、科目B-1の記述式24大問・116設問、科目B-2の論文の想定テーマ25題と答案例をnoteのページで用意しています。苦手な科目に合わせて選べます。
システムアーキテクト試験を活かして転職を成功させる進め方
資格が評価される求人を探す
求人検索では「システムアーキテクト」だけでなく、「ITアーキテクト」「上流SE」「要件定義」「基本設計」「社内SE 企画」などの言葉でも探してみましょう。資格名が書かれていなくても、設計を任せる人を求めている求人は多くあります。気になる会社があれば、採用ページで資格手当や資格取得支援の制度も確認しておきましょう。
職務経歴書で資格と経験をつなげる
「システムアーキテクト試験 合格」と書くだけでは伝わりません。「販売管理システムの刷新で、営業部門へのヒアリングから機能要件をまとめ、既存の会計システムとの連携方式とデータ移行の手順を設計した(開発メンバー10名)」のように、業務・規模・自分が決めたことを具体的に書きましょう。論文の準備で整理した題材は、そのまま職務経歴書の材料になります。
転職エージェントを味方につける
ここまでのステップを1人で進めるのは、プロジェクトを抱えながらだとかなり大変です。そして何より、システムアーキテクト試験に合格している人ほど、転職エージェントを使う価値があります。
理由はシンプルで、上流工程の仕事は求人票の職種名だけでは中身が見えにくく、入社後にどの工程を任されるかで評価も年収も変わるからです。
転職エージェントを使うメリットは?
求人探しから応募、企業とのやり取りまで、相談できることは主に5つあります。対応範囲はサービスによって異なります。
年収や資格手当の条件を相談できる
「設計のリーダーとして入るなら、もう少し年収を上げてほしい」「資格手当は付きますか」と、応募者が自分から切り出すのは気が引けるものです。エージェントは企業との間に入り、あなたの代わりに条件を交渉してくれます。
「システムアーキテクト試験に合格し、要件定義から基本設計までを主導した経験がある」という強みを、企業が評価しやすい形で伝えてくれるので、同じ経歴でも提示される年収が変わることがあります。
希望に合う求人を紹介してもらえる
「下流の工程から離れて、要件定義から関わりたい」「SIerから事業会社の社内SEに移りたい」「年収は今より上げたい」。希望を伝えるだけで、条件に合う求人を選んで紹介してくれます。一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることもあり、自分で探すだけでは出会えない選択肢が増えます。
入社前に職場の実情を確認できる
入社後に担当するのは要件定義からか、それとも詳細設計や製造が中心か。プロジェクトの規模や、顧客と直接やり取りする立場か、協力会社をまとめる立場か。入社してから「思っていたのと違った」とならないよう、応募前に確認できます。
書類や面接の対策をしてもらえる
設計の経験を職務経歴書にどう書けば伝わるか、面接で自分が下した設計判断をどう説明すればいいかを、IT業界を知る担当者がアドバイスしてくれます。
面接の日程調整を任せられる
面接の日程調整や企業とのやり取りを代わりにしてくれるので、プロジェクトの山場を抱えながらでも転職活動を進められます。
さらに、これらはすべて無料です。エージェントは採用が決まったときに企業から報酬を受け取る仕組みなので、求職者がお金を払うことはありません。
こんな人は、まず相談だけでもしてみてください
- 合格したのに、今の会社では担当工程も評価も変わらない
- 上流の経験を積んでいるのに、年収がそれに見合っていないと感じる
- 詳細設計や製造ばかりで、要件定義に関われない
- SIerから事業会社の社内SEへ移るか迷っている
- 転職するかはまだ決めていないが、自分の市場価値を知りたい
1つでも当てはまるなら、エージェントに相談してみましょう。あなたの設計経験と合格なら、どの工程を任される求人がどれくらいの年収であるのか質問し、答えてもらうだけでも価値があります。
どの転職エージェントが自分に合う?
| 転職エージェント | タイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| レバテックキャリア(公式サイト・新しいタブで開きます) | 特化型(IT・Web) | ITエンジニアの転職に特化。社内SEやPMの求人も扱う | 設計・開発の経験を活かしてIT業界で上流へ移りたい人 |
| マイナビIT AGENT | 特化型(IT・DX) | 社内SE・インフラなどIT・DX分野の求人を扱い、未経験・異業種出身者を受け入れる企業の紹介も明記 | 開発・運用中心から設計へ広げたい若手や、社内SEを目指す人 |
| リクルートエージェント(公式サイト・新しいタブで開きます) | 総合型 | 公開・非公開あわせて求人数が多く、SIerと事業会社を幅広く比べられる | IT業界と事業会社のどちらに移るか決めきれていない人 |
迷ったら、IT特化型と総合型を1社ずつ、2社に登録するのがおすすめです。紹介される求人を比べることで、自分の市場価値がより正確にわかります。
よくある質問
- システムアーキテクト試験は意味ない資格ですか?
IT以外の仕事では評価されにくいですが、SIerや事業会社の情報システム部門では、要件定義と設計の力を示す資格として、資格手当の対象になっている会社もあります。上流工程の経験とセットで見せることで意味のある資格です。
- 2027年度から試験制度が変わるなら、今受ける意味はありますか?
IPAは合格に有効期限がなく、過去の合格が無効になることはないとしています。現行の区分として受けられるのは2026年10〜11月の試験が最後になる予定なので、「システムアーキテクト試験の合格」を経歴に残したい人には最後の機会です。新しい試験のどの区分に内容が引き継がれるかは、まだ公表されていません。
- 資格手当はいくらくらいですか?
会社の採用ページで確認できた例では、月20,000円(コンピュータマネジメント)、月25,000円・最大2年間(オリエンタルインフォーメイションサービス)がありました。金額や対象かどうかは会社により異なるため、応募前に確認しましょう。
- 独学で合格できますか?
IPAのサイトで過去の問題や解答例、採点講評が公開されているので、独学でも合格は可能です。論文は本番前に題材を用意し、時間を計って書く練習をしておきましょう。直前期の総仕上げには直前ノートもご活用ください。
- ITストラテジスト試験とどちらを受けるべきですか?
経営の課題から「何にITを使うか」を企画する立場を目指すならITストラテジスト試験、その企画を受けて「どんなシステムを作るか」を決める立場を目指すならシステムアーキテクト試験が合っています。2026年度はどちらも前期だけの実施で、同じ期に両方は申し込めないため、今の仕事に近いほうを選びましょう。
まとめ:あなたの次の一手
システムアーキテクト試験は、要件定義や設計に関わってきた人にとって、転職で「上流工程を任せられる人材」だと示せる資格です。一方で、業務独占資格ではなく、求人の条件は設計の経験なので、資格単体で採用が決まるわけではありません。
現行の試験として受けられるのは2026年10〜11月が最後になる予定です。受けるか迷っている人は今の仕事との近さで判断し、合格済みの人は設計の経験と一緒に伝えられる求人を探しましょう。
参考
- システムアーキテクト試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
- 応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の申込受付期間及び試験実施期間について|IPA
- 応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験におけるCBT方式での実施について|IPA
- 令和8年度(2026年度)応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の実施予定について|IPA
- 情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について|IPA
- 科目A-1試験免除|IPA
- 試験に関するよくある質問|IPA
- 令和7年度春期 合格発表について|IPA
- 令和7年度春期 システムアーキテクト試験 午後Ⅰ 採点講評(PDF)|IPA
- 令和7年度春期 システムアーキテクト試験 午後Ⅱ 採点講評(PDF)|IPA